スタッフのお父さんが亡くなったとの知らせがあり、昨日はお通夜に参列した。
泣き崩れる彼女にかける言葉もなく、店長、長い間休んでしまって申し訳ありません、と詫びられて私はただ「大丈夫だよ」としか言えなかった。最愛の父上を亡くした人に、大丈夫はないよな、何と言えばよかったんだろうと帰りの車の中で自己嫌悪だった。多分つらい事も幾度となくあったろうに、シフトをぎりぎりまで守って笑顔でお店に立ってたんだなあ、と思うと泣けてきた。

君が今年の春先にフリーのスタイリストになりたいから、ブルーコムを辞めたいと言い出したとき、私は眠れぬ夜を過ごした後、何としても止めなきゃと思った。お店にとってはもちろん痛いんだけど、それ以上に組織を離れてひとりで独立するという事の本当の辛さを少しは分かっているつもりの先輩として、止めなきゃいかんと思ったんだ。大きなお世話だったかもしれないけど。何よりも家族が大切なんですとまっすぐに私を見て言った。そうか、と頷くしかなくて肝心な時に何にも言えない自分が情けなかった。心に開いた大きな穴を埋めるには、長い時間がかかるんだろうと思う。和尚さんは生命は今ここにいる人々、あなた方が受け継いでゆくんです、と言った。その通りだと思う。ゆっくり休んで、また帰って来い!みんな君の事を本当に心配していて、そしてみんなが待っています。