夕べは久しぶりに川原町の実家に兄弟とその家族が集まった。子供たちもいとこが集まって、わいわいがやがや。まだ小さいから一人、またひとりと寝てしまう(笑)私や弟たちの小学校の宿題だったらしい日記をお袋が持ち出してきた。プライベート情報の流出だろ、頼むよ、、。30年前の第一回24時間テレビ、当時私は11歳の小学5年生。欽ちゃんが総合司会だった。「4億円集まってすごいなあ、寝ないでがんばった人たちは偉いと思います。」と書いていた。30年後のついこの間、その欽ちゃんが老体に鞭打って走ったのだ。走る、というよりは歩ききったその姿に若い人たちにはわからない思いを40歳前後の私たち年代は持った。テレビの王様だった欽ちゃんは放送時間に間に合わなかったことを悔しがるだろうなあ、いやそれより視聴率だよな、とか30年後の小学5年生は思ったのだった。

さて傑作だったのは弟が5年生の時の作文。当時私は中学2年生。「僕は最近考える。勉強って何のためにする?いい高校へ入って、いい大学へ入って、一流会社に勤めるため?じゃあそれは何のため?」「来年入試の兄に聞いてみた。そんなもんお金をもうけるために決まっとるやないけ。いじくらしいからあっち行っとれ!」(註)私はまったく覚えていません。「僕は頭の中がぐちゃぐちゃになってきた。父に聞いた。父は驚いて困った顔をして答えてくれた。自分の力を発揮して精一杯人生を生きるために勉強するんじゃないか?僕は胸がすぅ~っとした。終わり」という衝撃的で普遍のテーマだった(笑)4年生の英佑は代読しながら、笑っていた。聞いていた皆は大爆笑。私と弟は、青春の1ページを掘り返されて笑いながらも恥ずかしく、タイムマシンに乗ったみたいでとても懐かしかった。当時の親父はたぶん私と同じ年齢だから、今私が同じ質問をされてそういう答えを言えるかなあと思えば、感慨深いものがあったのだ。